『インディ』と『花男』の興収100億円対決に 母国日本でどこまで食い込めるか『スピード・レーサー』


2008年も後半に入り、映画業界はさまざまな世代が楽しめる“娯楽大作”が目白押しだ。なかでも、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(6月21日公開)と『花より男子ファイナル』(6月28日公開)は下馬評通り、順調に興行収入を伸ばしており、「興行収入100億円突破か!」の声が聞こえてくる。2007年でいえば興行収入100億円を超えたのは『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』だけ。いかに、この2作品が強力か分かるだろう。


 この強力2作品にどこまで食い込めるかで注目なのが『スピード・レーサー』だ。『マトリックス』3部作のラリー&アンディのウォシャウスキー兄弟が監督、脚本、製作を手がけ、CGをふんだんに使った時速650キロの超高速のレースシーンがウリだ。そのスリリングな映像に『マトリックス』以来の映像革命を期待する声も多い。


 加えて、日本では『スピード・レーサー』の原作が、アニメクリエイターの草分け的存在である吉田竜夫が手がけた日本のアニメ『マッハGoGoGo』であることでも話題だ。米国ではテレビアニメシリーズ『Speed Racer』として放映されていた。今回の『スピード・レーサー』はハリウッドによる“ジャパニメーション“の実写化のさきがけ的な作品として、“母国日本”でどの程度の興行収入を上げるかは興味深い。なお、吉田竜夫は、アニメ製作会社タツノコプロ」の設立者・初代社長として知られ、『マッハGoGoGo』以外にも『ヤッターマン』なども制作した人物だ。


 映画がヒットするには、まず内容だが、話題性のある強力なプロモーションと世代を超えて楽しめる娯楽性も重要になる。


 プロモーションとしては、6月29日に一般招待客3万5000人を集め、「スピード・レーサー スーパープレミアム GO!  TOKYO DOME」と銘打ったプレミアム試写会を開催。会場となった東京ドームには観客のド肝を抜くサイズのスクリーンが出現した。縦17.5メートル×横40メートルは、フットサルのピッチ(縦20メートル×横40メートル)とほぼ同じ広さだ。国内最大のスクリーンサイズの「TOHOシネマズ 海老名」の縦9.5メートル×横22.6メートルよりもはるかに大きい。観客数も2001年に同じく東京ドームで行われた『パール・ハーバー』の一般招待客3万人を上回った。まさに“国内史上最大”のド派手な試写会となった。


 次の問題は世代を超えて観てもらえるか。とりわけ、家族連れを集客できるかがポイントになる。例えば『花より男子ファイナル』は、松本潤らイケメンのファンに加えて、ドラマの主な視聴層である母親と娘に連れられて父親や息子も含めて家族で観るといったケースも期待できる。既に公開2週目を終えた『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』は「20代、30代のカップルを中心に、小学生からシルバー世代まで幅広く網羅。ファミリー層も多く取り込んでいる」(興行通信社)というデータがあり心強い。


 一方、『スピード・レーサー』の原作『マッハGoGoGo』が放映されたのは1960年代後半。既に父親となっていることが予想される原作ファンがどこまで家族で足を運んでくれるかが勝負になる。これを意識してか、公式サイトも子供向けと大人向けに分かれており「父親に子供を連れてきてほしい」という狙いを強く感じる。プレミアム試写会で真田広之は「原作を見て育った方も、そうでない方も、どの世代でも楽しんでいただける作品になっていると思います」と、世代を超えて楽しめる娯楽性があることを強調した。


 また、主人公のライバルとしてレーサー役でRain(ピ)が出演している点は母親世代を集客するにはプラスだろう。Rain(ピ)は韓国を代表するR&B/ポップス界の歌手。サードアルバム『It's Raining』はアジアで100万枚を売り上げるなど日本でも主婦層を中心に人気が高い。俳優としてもテレビドラマ『フルハウス』(2004年)に出演しKBS演技賞を受賞するなどの実績がある。今回のプレミアム試写会でもRain(ピ)は参加していないにもかかわらず、キャストとして「Rain」とアナウンスされただけで会場からは“黄色い声援”が飛んだ。


 米国では『アイアンマン』などに押され、やや興行収入が不調だった『スピード・レーサー』。母国で巻き返しなるか、今週末の興行成績から目が離せない。


(文/渡貫幹彦=日経トレンディネット)

なんとか頑張って1週でも1位になってほしいけど「花男」もあるし「食らいマーズハイ」も注目作が目白押しだからね。でも、ヤフーのレビューとか見ても結構評価は悪くないみたいだから公開されてどうなるか楽しみです。

まぁ、意図的にRainが嫌いな人間が本編とは関係なく2ちゃんとかで流れている事実ではないことをああだこうだと書いて否定してるけれど、そんなこと関係なく純粋に作品を見てくださる方はRainが何処の国籍の人間であったも全く関係なく見てくれているし(ストーリー的に国籍は関係ないしね)なかなか検討してると書いてくれる人もいるのでとにかく多くの人たちに作品を見てほしいですね〜♪

くれぐれも言わせてもらいますがRainを「反日家」と書く人がいますがそれは全く事実無根であり、彼は「親日家」です。映画で最初日本人だったのが途中で変わったというのも映画が始まる前のことだし、ハルコという名前は日本人固有の名前ではありません。劇中で国籍を言うことはないのでそんなことに囚われているとこの作品の楽しみが半減しますので色んなレビューで書かれているRainに対する悪意あるコメントを鵜呑みにしないでください。そんなこと自体映画本編とは全く関係ない事です。