理想と現実の間で…「デトロイト・メタル・シティ」

MAD「デトロイト・メタル・シティ

原作を全く読んだことありません(笑)
とても家族思いで、心優しい、素朴な青年根岸君が夢を叶えるために東京へ行ったけれど、自分のほんとに歌いたい歌とは全く逆のデスメタルのボーカルとしてやりたいこと、自分の思う夢と現実のギャップに悩みます。


好きな女性にすらもう1人の自分(デスロイトメタルシティのボーカルクラウザー2世)を否定されて落ち込む根岸君だけど…


根岸宗一「甘い恋人」(でも歌はこの曲を作ったカジヒデキさんが歌っています、映画は松山ケンイチ君が歌っていますが…)

デトロイト・メタル・シティが歌う「SATSUGAI」(歌っているのは松山ケンイチ君ではありません)


根岸宗一の大学の後輩佐治君率いる「テトラポット・メロン・ティ」が歌う「サリー・マイラブ」(この歌はこの曲を作ったカジヒデキさんです)


自分だけ取り残された気持でいる根岸君だけどそんな彼の周りの人たちは根岸君が自分自身を否定してる以上に根岸君に影響を受けながらそれぞれの夢のために頑張っているんだよね。


たとえ外見や歌が大衆に受け入れてもらえなくてもそれを求めて、夢や希望を持って日々頑張っている人たちがいる。そして自分がどんな姿であっても親というものは自然に受け入れてくれて応援してくれている。


田舎に戻った根岸君とお母さんとのやりとりが心温まるし、本当に面白いシーン、ホロっとくるシーンが満載です。根岸君とクラウザーのギャップも面白いし…


松山ケンイチ君のこういう極端なキャラクターの演技も好きです。
根岸君のくねくねした動きや巷で噂のキノコ頭(それはジフニが(笑))や妙なダサさがなんとも言えずおかしいし…


とにかく、夢を見ることは悪いことではないけれど、自分がやりたいこと自分に向いていることは必ずしも一致するものではないという事、確かに自分のやりたかった事を実現してる人もいるけれどそれは一握りの人間であって、自分が思っていない自分ということもあるという事をこの映画を見て体感してほしいですね。


現実があるから夢があるということ…


それにしても私はついつい松山ケンイチ君の指を見てしまう(本当に奇麗な指をしてる人ですわ〜ジフニとおんなじ指先まで演技に手抜きをしない人♪)


そうそう、映画エンドロールが出てもさっさと帰っては絶対だめ!映画館の電気がつくまで我慢してみてくださいじゃないと…最後の最後にオチが…(それは見てのお楽しみ♪)